Kenta Yago with OMF”Lucy”
矢後さんとルーシー
ギタリスト・矢後憲太さんにファンフレットプロトタイプの初めての試奏動画を撮っていただきました。これはもともと矢後さんから「ファンフレットって作れますか?」と聞かれてスタートしたプロジェクトです。
これまで、TOKYOハンドクラフトギターフェスや、開進堂楽器Blue Guitarsのオーダー品、僕の住む富山県高岡市に来ていただいて開催した山町茶屋(高岡市山町筋にある古民家カフェ)ライブで何度かギターを弾いていただき、矢後さんの求める音への理解を僕なりに少しずつ深めてきましたが、ある時、矢後さんのファンフレットを弾いてみたいという欲求と、僕のファンフレットを作ってみたいという欲求が偶然交錯し、先ずはプロトタイプを作ってみようということになりました。
早速僕のOMシェイプのネック部分をファンフレットのスケールに描き替え、ヘッドもファンフレットに合うように微調整し、ブリッジの形状を決めました。スケールは矢後さんに相談し、6弦665mm、1弦645mmに決定(私のOMは25 1/4"≒641mmスケールなので1弦側でも少し長い)。僕はシンプルな見た目が好みなのであまり派手なファンフレットにならないようにしたかったのですが、矢後さんに描いたデザインをみてもらい、これはなかなかかっこいいギターになりそうだということでお互いにテンションが上がりました。
そして肝心の音やプレイアビリティについては、今回は楽器店やお客様のオーダー品ではないということや僕自身実験的なギター製作をしてみたいという衝動に駆られていたので、いっそのこと思い切ってテンションがとてもきつくて、しっかり振動させてやらないと鳴らないじゃじゃ馬のようなギターを作ろうと決めました。それは、以前から矢後さんが「こういうギターがあったらほしい」と仰っていたものを目指したかったのです。